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「SPIRIT」 馬のアニメじゃなくて公開中のジェット・リーの方です。誘われて見に行ったので、この作品もまあせいぜい面白いアクションでもみられれば良いやと思っていたのですが、これがまた当たりでございました。聞けば実在の伝説の武術家の逸話を元に、ジェット・リーが自分の人生を重ね合わせ、「武術」というものを描いた渾身の作だそうです。なるほどストーリーはありがち(それこそ、中国の説教話みたい…途中から「ラスト・サムライ」になったのにはびっくりした)ですが、精神的な奥行きに富んだ名作です。ありがちと書きましたが、主人公がどん底に落ちてから心を入れ替えて成功をつかむ、という「基本中の基本」とも言えるお話作りは、分かり易いがゆえに内包するテーマも伝わり易くて良かったと思います。(「HERO」みたいなアート系はよくわからんのよ…)中村獅童が日本人武術家役で最後のライバルとして出てきますが、すごくリスペクトされてる描かれ方でよかったです。2流作品だったら主人公に向かって「ガハハ、あなたとは話が合わんようですな!バトルで決着をつけましょう!」とか言うところで「…先生のお話、大変感服いたしました」と感じ入ってみせるなど、終始思慮深くフェアな武士道精神あふれる人間として描かれており、こそばゆくなるくらいでした(もちろん悪い日本人が別にいますが)。本作の中の「お互いがお互いに敬意を持ち合えば憎しみは生まれない」という考え方がすごく好きなのですが(ひとりひとりの実生活でもそうありたいものですよね)、それを具現化するような気持ちの良いキャラクターでした。(メインは香港とはいえ)中国映画で日本人がこういった描かれ方がされることに感動に近いものを感じました。「憎しみによる報復は新たな憎しみを生むだけだ。報復はやめ、自己を鍛錬せよ」という台詞が上っ面ではなく心に響く、見事な武術映画でした。 ちなみに映画と実在の霍元甲(フォ・ユァンジャ)との関連性はディズニー版「南極物語」ていどらしいですよ。曾孫が訴えるといきまいてるそうです。しかし毒のことをバカ外人が「Damn Japanese born losers」のせいと信じきってるあたりやっぱり世界平和は遠いかしら。 【今日の萌えっ娘】月慈(ユエツー)姉ちゃん(スン・リー) ●参考 ジェット・リーファンサイト「Jet Li Fan-Page」さんの記者会見時のちょっといいコメント紹介。 あと、オリジナルの、こちらも気合入れて作られたというエンディング主題歌が場違いなJポップとやらに差し替えられており感動半減だったというのは言っておきたいです。 予告編 「ポセイドン」 しかしリメイク多いな。 謎のうさぎアニメことノラビッツ・ミニッツは松竹の110周年記念企画らしいことがわかったけど、意図不明・内容意味不明の映像を毎回見させられるのは正直ちょっと…。サイト見たら第5話まで予定されてますが、第1話すでに4回見てもはや「黒い涙」同様嫌がらせ以外に思えないんですが。なんでこう映画屋のやることはオナニスティックかね。これ見る時間に予告編の2,3本もやってくれないかな。 (追記:ググッたら結構好きな人いるみたい。でも私は上のように思いました) で、また黒い涙。だから「感動」だの「汚されてる」だの言われても被害が実感としてわかんねえんだよ。っつかオレは生まれてこの方盗みなんてしたこたあねえよ。マジUZEEEEEEEEE
by tomplus
| 2006-03-22 01:08
| 映画
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