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●10/23 コミティア118・「この世界の片隅に」片渕須直×こうの史代[公開トークライブ]書き出し(多分2/3) 情報や発言の誤りほか文責:トーマス107です。聞いたまま・メモッたまま書いていますので話の流れがつかみづらかったりしますが、ごめんなさい。 画像は「『この世界の片隅に』制作支援メンバーズ通信」より。 片「ご飯を作るところを読んで、こういうのをやりたいなと」 「『ラッシー』では毎回おいしいものを出す、みたいなのがあって(笑)」 こうの「楠公飯はインタビューの時必ず聞かれます(笑)」 片「それじゃ地味かなと思うと『大和』が出てる。家の裏から大和が見える ところでご飯を作ってる。これは自分のやりたいことができるかなと」 MC「平成の世の我々には非日常にも感じます」 こうの「よく『ミクロな視点を描いている』と評されるんですが、 こっちの方がマクロじゃないのかなあって。日々ご飯を食べたり、 服を着たりってみんながすることでしょう」 片「大和と並べるとマクロになる気がする(笑)。」 「大和が呉にいたのは昭和19年4月17日。(きちんと特定して描いている、的な話)」 こうの「その日のお天気を調べたのは監督だけですよ」 片「実はこの日武蔵もいる(笑)。木の陰だから(登場しなくても)大丈夫(笑)」 (筆者注:予告で晴美さんが「大和が2つおる」って言ってますねw) MC「その時どんな艦がいたのか一隻一隻調べて」 片「まとまった資料があるわけじゃないんで」 こうの「監督、研究成果をコミティアで売ればいいのに」 片「調べきれてないの!(笑)」 MC「○○(大和ミュージアムでしたか?しかるべき機関)に提供しよう、 と言う話も『調べきれてないのバレるから、って(笑)」 片「っていうか、不正確な情報を出すとマズいから」 (筆者注:いかにも監督のもう一つの顔である研究家らしい姿勢を拝見しましたが、 見てみたいぞその資料。「欲しいひといるのかしらw」という流れの時、シャイなので 「欲しい!」って言いそびれましたw 不明の点は『不明』でダメかしら) こうの (野草料理も反応が良いという話) 片「(画面に写真を出す)これは所沢で作ってみた時の写真」 こうの「監督が犬に『鼻から水が出てる!』って駄目だししてたのが印象的でした(笑)」 片「スミレの味噌汁にたまに花が入ってる。紫の花が入ってる味噌汁はふつう食べられない」 「ゴールデンウィークの入り口じゃないと必要な雑草が全部そろわない (出ている料理でだいたいどのくらいの時期なのかかなり特定できる)」 (筆者注:↑どの料理に関してのコメントか覚えてません…) MC「登場する料理は、当時レシピそのままでなく、こうの先生が一度ご自分で 作ってみて考えたんですよね?」 こうの「一汁三菜と言うが、おかずが全部焼きものだとか、そういうわけにはいかない。 けっこう頭を使う」 MC (ヨーヨーがさらっと描いてあるのもすごい、というはなし) 片 (原作の該当ページを画面に出す) MC「スイマセンなんか監督使っちゃって。何の説明もなくヨーヨーで遊んでる子がいて、 それをすずさんがちょっとうらやましそうに見てる(ヨーヨーが昭和8年ブームになり、 該当シーンは9年1月で、世情をさらっと再現している)」 こうの「昭和初期のことなんてわからないから、資料に書いてあることをそのまま 描いたりしてて(笑)。水原のお兄さんの事故も年表を見て描いた」 片「『大呉市民史』?」 こうの「新聞は新聞博物館…?なんと言ったっけ、調べに行った」 「水難事故の記事は『子供三人失い発狂』『船長はこの病室で寝てます』みたいな、 今だと『書いていいのか?』と思うようなことが書いてある」 MC「私イイこと言いますが(ドヤ)、『この世界の[片隅に]』というタイトルですが、 描かれた世界とつながって大きな世界が広がっている感じがしました」 MC「マンガはコマ割りが自由ですが、映画は画角ってありますよね」 右も左も描き足さなきゃいけない。で、この松の木を突き止めて実際の景色を 描いたんです。 こうの「早く行って良かったですね」 こうの 「自分が参照した資料はどこかへ行ってしまった。『この世界』用ではなく、 『夕凪の街』用に撮ったものだった気がする」 MC (色の再現もすごい話から、音の話へ) 片「このお話はドキュメンタリーというか、『作為的でないのでは』みたいに思えてきて、 『そういう世界観でBGMが聴こえるだろうか?』ってなって、(実際はサントラも使ってるし 劇中で音楽が流れている、という工夫もしているが)『登場人物に歌わせよう!』 みたいな話になった(笑)」 片「『狸御殿』はないんだ」 こうの「ありませんでしたっけ?」 片「ない」 こうの「ないんだ」 片「いろんなキャラが歌っている。『BGMで盛り上げるのは違うんじゃ…』と思い、 そういう演出にした」 MC (原作「20年5月」でまたなんの説明もなく歴代北條家(円太郎の母など)が 描き込まれているシーンに触れ) 「細かい仕掛けがすごいですよね」 こうの「マンガって描く時間が長いので、飽きちゃうので(会場笑)、 いろいろ入れたくなっちゃう」 こうの「音って残ってないじゃないですか」 片「B-29はアメリカに実機が残ってる。戦闘機の音はスピットファイアの音。 ラジアルと違うんじゃないかなとは思いつつ、大馬力の感じは良く出ていると思う。 爆撃の音は富士演習とかで収録した」 片「呉に行くと灰が峰を登りたくなるんですが、標高が737mある。てっぺんから 下の街を走る救急車の音とかが聞こえてくる。山が周りを取り巻いていて、 (呉の街の音が)全部聞こえてくる。下での会話も聞こえてくるのではないか くらいの気持ちになる。海軍ラッパもそんな風に聞こえて来たら面白いのかなと思った」 (続く)
by tomplus
| 2016-10-26 21:33
| 映画
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